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紫外可視分光光度計(UV-Vis)
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紫外可視分光光度計(UV-Vis)
概要:紫外領域と可視領域の光の領域を用いて溶液の吸収スペクトルを測定し定量分析います。
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<UV-Visの特徴>
紫外可視分光光度計は物質の可視光(およそ800〜380nm)から紫外光(およそ380〜200nm)までの光に対する反射、透過スペクトルを観測することにより、その物質の光に対する物性を計測することができる装置です。
物質はその構成元素と電子構造により離散的なエネルギー準位を持ち、様々な波長の光に対して反射、吸収、遷移などの応答があるため、紫外可視分光光度計によって物質のエネルギー状態に関する情報が得られます。
またランベルト=ベールの法則によって濃度を定量的に計測することができます。化学からライフサイエンス、デバイス開発など、様々な分野で使用されます。
<UV-Visの原理>
光源ランプとしては、波長領域やスペックによって重水素ランプ(185~400nm)やハロゲンランプ(350~3000nm)、キセノンランプ(185~2000nm)などが使用されます。
光源ランプの光を回折格子で分光し、スリットに通すことで目的の波長の光(単色光)を取り出すことができます。
この単色光をビームスプリッタで2つに分け、目的試料とリファレンス試料に通します。
試料・リファレンスを透過、反射した光を検出器で処理し、波長に対する透過、反射スペクトルとしてデータがえられます。
<UV-Visの試料準備>
溶液の透過率を測定する場合は専用のセル(ガラス、石英、プラスチックなど)に入れて測定します。固体の場合は薄膜試料を形成するか、表面をなだらかにし、光の散乱要因を抑えて測定します。膜厚に関する情報があれば、吸光度が求まります。
試料はリファレンスサンプルと同時に測定することで、光源からの強度によらない高精度測定が可能になります(ダブルビーム方式の場合)。光源の光量が安定するまで数分〜20分程度待つ必要がある装置もあります。
※提供組織により条件が異なりますのでご相談ください。
可能な実験例
◯物質の透過率の測定
物質の透過を測定し、物質の量(濃度や膜厚)から透過率を算出することができます。
◯物質の反射率の測定
試料ステージに反射測定用ユニットを設置することで、物質の反射率を測定することができます。
◯物質の吸光度、バンドギャップの算出
物質の透過率、反射率から、物質の特定波長における吸光度が算出されます(透過測定が振り切っていない場合のみ)。またピークの立ち上がり波長からバンドギャップが算出されます。
◯物質のキャリアの確認
物質がキャリアを持つ場合には、物質の透過スペクトルにおける概ね700nmから長波長側に吸収が見られます。
◯特定物質の定性、定量分析
測定対象物質があらかじめわかっている場合は、吸収ピーク波長のシフトや濃度といった情報が得られます。
〇その他
偏光子をもちいることで、物質の光応答性に関する異方性の情報が得られます。配向結晶などに対して計測することで、結晶軸による光応答性の違いがわかります。
※組織により上記実験ができない場合がございます。
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