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高い質量分解能で試料の極表面に存在する無機物・有機化合物の定性を行うことができ、1 nm程度の深さ方向の解析を行うことも可能です。フラグメントイオンピークから、有機化合物の構造解析を行うこともできます。
また、マッピングや3次元イメージ解析を行うことも可能で、数 μm~9 cm角程度の範囲の分析を行うことができます。
1 nm以上の深さ方向の解析を行いたい場合は、イオンスパッタリングを用いた表面エッジングによる解析を行うことも可能です。この場合、試料の表面は破壊されます。
無機・有機固体試料の定性分析に効果を発揮する一方で、定量分析には向きません。
1次イオンビームの発生には液体金属型イオン銃が用いられ、イオン源としてGa, Au, Biが主に用いられます。Gaは1量体、Au, Biは多量体を形成します。多量体イオンを1次イオン源として用いることで、高い質量をもつ分子の検出感度が向上します。
発生したイオンビームを高真空試料チャンバー内の試料表面に照射すると、試料の表面がイオン化され2次イオンが放出されます。放出された2次イオン(電荷が1の場合)の飛行時間はイオンの質量の平方根に比例するため、飛行時間の差を用いて質量分析を行うことが可能です。実際に発生する2次イオンはエネルギーと角度を持ち、同一質量でも飛行時間にズレを生じることがあるため、アナライザを用いて飛行時間を補正し、質量分解能を向上させることがあります。
深さ方向の分析をより深く行いたい場合にはスパッタ用のイオン銃を装着することが可能です。無機材料の場合は酸素やセシウムイオン、有機材料の場合はフラーレンやアルゴンクラスターイオンなど、材質や分析対象によって種々のスパッタイオン銃が用いられます。
※組織により上記実験ができない場合がございます。