◯SIM観察
イオンのスパッタ時に放出される二次電子を信号として可視化することにより画像として得られます。SIM像は、SEM像に比べて組成や結晶方位のコントラストが強く現れるため、金属などの微細構造組成の分布観察や結晶粒の観察などに適しています。
◯マイクロサンプリング
透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Micro-scope)などにより微少領域を観察する際などに用いる微少ブロックの形成(マイクロサンプリング法)に用いられます。TEM 試料台に搭載後、ビームの特性とマニピュレータ機能を組み合わせて、厚さ100nm程度の目的部位を摘出します。またFIB加工と顕微鏡観察を繰り返し、得られた連続画像をコンピューター上で再構成することにより、試料の三次元構造解析が可能となります。
◯破断の難しい試料の電子顕微鏡観察像取得
試料の断面構造を観察する場合に、破断の難しい試料(金属や有機物など柔らかく、破断前後で形状が変わってしまうの)にも機械的なストレスを与えることなく断面を得ることができます。例として半田ボールの断面加工や有機系太陽電池などが挙げられ、EDXなどの組成分析とあわせて活用できます。
◯微少領域の断面加工
試料が均質でなく、観察したい箇所が試料断面の一部分や数μm程度の大きさである場合も、SIM観察しながら細く絞ったビームで断面加工を行うことができます。例として基板上の異物観察による成長メカニズム解析、めっきの不良箇所、未着部分観察など、狙って断面を出すことが難しい試料でも加工を行うことができます。
※組織により上記実験ができない場合がございます。