有機化学、高分子化学、マイクロ波化学を基盤として環境にやさしい機能性材料の開発を目指して研究に取り組んでいます。
■企業等との連携可能テーマ
・ケミカルリサイクルを指向した機能性高分子の合成
・マイクロ波照射を利用した省エネルギー化学合成
・有機―無機ポリマーハイブリットをはじめとする環境ナノ材料の創成
■技術の用途
構造材料、光学材料、耐熱材料など
粉末状固体試料のBET、ラングミュア比表面積、および細孔分布と細孔容積を計測する装置です。本装置では、比表面積と細孔分布を窒素ガスの物理的な吸着・脱離における等温線データから求めます。その他のガス吸着も可能です。
フォノン(音、振動、熱)の伝播方向の制御技術について研究開発しています。特に熱を伝えにくいセラミックスや合金中に高い熱伝導率を示す結晶を分散させ、熱流を制御した材料・部品の開発を行います。又、圧電体素子による生体高分子検知用ピエゾセンサを開発します。
■企業等との連携可能テーマ
・フォノ二クスに関連した熱流制御技術(鉄系合金/窒化物コンポジット材料、ポリマー/窒化物コンポジット材料)
・熱電特性に関する物性研究:電子-フォノン系伝導機構(Liイオン電池正極材料の伝導機構、層状酸化物の伝導機構)
・圧電体を利用したピエゾバイオセンサーの研究開発(生体高分子検知、センサーセル構築、コンポジット誘電体材料の開発)
■技術の用途
システムから排出される拡散的な熱エネルギーを特定の方向に誘導するサーマルフォノ二クス技術を開発することで材料・部品の摩擦摩耗特性や加熱冷却特性を改善するために、エンジンやモーターの摺動部や半導体放熱基板に適用します。
有機化合物の構造解析、材料の表面・バルク分析、マイクロ粒子の分析
赤外吸収分光計(IR)はサンプルに赤外線を照射し、それによるサンプルの物質がどの周波数(通常は波数)の赤外線を吸収しているかを測定する装置です。分子や原子はそれぞれ固有の振動をしていますが、波長(スペクトル上では波数)を連続的に変化させながら赤外線(infrared : IR)を照射すれば、分子の固有振動と同じ周波数のIRが吸収され、分子の構造に応じたスペクトルが得られるはずです。これにより、サンプルが予測できるものであれば、既知のスペクトルと比較して、同定、確認ができますし、また、多重結合、官能基、シス-トランス異性、水素結合などの分子構造に関する知見を得ることもできます。
なお、実際の測定原理は干渉計を利用したフーリエ分光法を用いていて、より高い波数の再現性を持っています。現在はこれらのFT-IRが一般的になっています。検出器は、焦電型のDTGS検出器と、半導体型のMCT検出器を備え、高感度分析にも対応しています。
試料は、サンプルセルを換えることにより、固体、液体の状態で測定できます。通常、固体はサンプルをKBrに分散させるKBr法、液体は原液のまま測定する液膜法と溶媒に溶かす溶液法を用います。また、1回反射ATRユニットや高感度反射ユニットを用いることで固体、液体、フィルム状など、様々な状態の試料にも対応できます。その他、顕微IR用の顕微鏡アタッチメントを比較的簡単に据え付けることができ、微少領域の測定をすることが可能です。